WordPressで使用するCDNはCloudflare以外を選ばなければならない理由

WordPressで使用するCDNはCloudflare以外を選ばなければならない理由

Webサイトの負荷削減目的でCDNを購入するサイトはとても多くあります。

その際に採用されるCDNの多くはCloudflare(クラウドフレア)ですが、CloudflareにはCloudflareならではのデメリットが存在します。

  • 最近悪いニュースが多いCloudflareの欠点・デメリット
  • CDNにはメリットが多いということ
  • Cloudflare以外のWordPressと相性の良いCDN

について詳しく解説していきます。

WordPressサイトの構築・運営に当たり、サーバー負荷問題で困っている方は参考にしてみてください。

目次

Cloudflareを使う危険性とデメリット

Cloudflareはかなり有名なCDNサービスということもあり、非常に便利でまるでありますがそれとは別にあまり無視できないデメリットもあります。

検索順位やコンバージョンに関わってくる可能性があるので一つ一つ見ていきましょう。

IPアドレスがブラックリスト入りしている可能性

一番大きなデメリットが、Cloudflare設定時に割り当てられたIPアドレスがブラックリスト入りしている可能性です。

Cloudflareは良くも悪くも匿名化に使えるため、スパムサイトや海賊版サイト・フィッシング詐欺サイトに使われることも少なくありません。

それらサイトがGoogleなどの検索エンジンのブラックリストに登録されて検索結果に表示されなくなることがよくあるのですが、このブラックリスト機能に巻き込まれてしまう可能性があります。

Cloudflare設定時に割り当てられるIPアドレスは他のユーザーと共有するため、運悪くブラックリスト入りしたIPアドレスが割り当てられてしまうと、どれだけ素晴らしいコンテンツを公開したとしても一向に検索順位が上がりません。

また、ブラックリスト入りしておらず全く問題ないIPアドレスが割り当てられたとしても、今後ブラックリスト入りしてしまう可能性もゼロではないためあまりおすすめできません。

ほかのCDNで起きる可能性は少ない

ほかのCDNは画像などのリソースファイルのみCDNサーバーから配信するケースがほとんどであるため、サイトのIPアドレス自体は変わらず、CDNの設定が原因でブラックリスト入りし検索結果に表示されなくなることありません。

Cloudflareはページ全体をキャッシングすることで高速化を実現しており、その影響でサイトのIPアドレスも変わります。

ですので、Cloudflareのサーバー負荷削減効果は高いもののリスクがやや大きいCDNでもあります。

適切な最適化をしていたら導入する意味無し

Cloudflareの導入とは別に、画像の最適化(webp対応)やサーバーキャッシュなどをしているならあまり大きな効果は見込めません。

効果を見込めるとしたらかなり低スペックなサーバーを利用していて、サーバー負荷が原因でページ表示速度が相当遅くなってきた時でしょう。

そうでない場合は数百万PVに到達してやっと効果を実感でき始めるレベルですので、「サイトの最適化にはCDNが必要不可欠」とは考えないようにしましょう。

CDNはあくまでサーバー負荷を削減する手段のひとつです。

今後SEOに悪影響が起きる可能性

Cloudflareは悪いニュースが立て続けに発生しています。

そのため、今後も同様の悪評が続いたり詐欺に使われるようになってしまうと、Cloudflareで使用するネームサーバー(大雑把な住所みたいなもの)Googleが明確にペナルティを与えてくる可能性が考えられます。

Googleの検索エンジンはYahoo!検索などあらゆる場面で使われているため、もしGoogleがCloudflareに対するネガティブニュースが報道されたらすぐに対応しなければなりません。

さらに、Cloudflareのネームサーバーから、利用中のサーバーのネームサーバーに切り替えたとしても、変更が反映されるまで最大2~3日かかるため、その間SEO的によくない状況下に置かれる可能性もあります。

Cloudflareが落ちるとサイトが全く表示されなくなる

Cloudflareは完璧なCDNではありません。

過去に数回CDNサーバーがダウンしてしまったことがあり、サーバーダウン中にサイトが全く閲覧できなくなるというトラブルがありました。

CloudflareがダウンしてしまうとWordPressダッシュボードにも入れませんし、公開ページも見れないので機会損失も大量に発生します。

CDNを導入するメリットは多い

ここまでCloudflareのデメリットばかり開設しましたが、Cloudflareを含むCDNを導入するメリットがないというわけではなく、むしろたくさんあります。

サーバー転送量・負荷を減らせる

一番のメリットがサーバーの転送量・負荷を減らせるということでしょう。

ページのHTMLはサーバーから配信し、読み込む画像などのリソースは全てCDNに任せることで、サーバーから転送されるのは容量が極めて小さいHTMLのみになるため負荷が大幅に下がります。

負荷だけでなく転送量も下がるので、転送量制限が厳しいレンタルサーバーでも問題なく利用することができ、低スペックサーバーでも安定した運用が可能です。

サイト全体の高速化

サーバーのネットワークが貧弱だった場合や混雑していた場合、ページの読み込みが非常に遅くなります。

特に画像などのリソースファイルは容量が大きいので、ネットワークが非常に混雑してる状態だとなかなか読み込みが完了しないでしょう。

ですが、とても強力なネットワークとサーバーを持つCDNならその心配はありません。

容量が極めて小さいHTMLのみサーバーから転送し、残りは全てCDNから配信されるので、どれだけサーバーに負荷がかかっていたとしてもサーバーがダウンしない限り安定したページ表示が可能です。

DDOS攻撃に強くなる

Webサイト運営にあたって恐ろしいのが、意図的にサーバーをダウンさせようとしてくるDDOS攻撃です。

DDOS攻撃はかんたんに説明すると「大量のアクセスを送ってパンクさせる行為」で、サーバーがアクセスに対するリクエスト捌ききれなくなってサイトにつながらなくさせる攻撃です。

この攻撃は対策することが難しいですが、CDNからを使えばDDOS攻撃の大半を対策することができます。

というのも、CDNを使えば実際にアクセスされるのはほとんどがCDNサーバーですので、どれだけアクセスされようが大きな影響はないのです。

Cloudflare以外のオススメCDN

CDNはメリットも多く、サーバー負荷が気になるなら導入しておきたいサービスです。

Google Cloud Storage

オススメはGoogle Cloud Storageです。

Google Cloud Storageは非常に安価で利用することができます。Googleのサービスということもあり非常に安定していて、ページ総容量の大半を占める画像リソースの配信に大活躍します。

プラグインでカンタンに導入可能

Google Cloud Storageを使って画像などのにリソースファイルをCDNから配信できるようにする場合、プラグインを使えばとても簡単で実装・管理できます。

Google Cloud Storageを導入するだけでなく管理も簡単になるため、Google Cloud Storageを使えるプラグイン「WP-stateless」でCDN環境を整えておくといいでしょう。

「WP-stateless」は非常におすすめできるプラグインであるため、当サイトでも導入作業をさせていただいております。

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サーバーのスペックが悪く、コンテンツの配信を安定させたいという方は一度ご相談下さいませ。

CDN対応などの相談・および実装作業をお受けさせていただきます。

Photon

Photonとは、WordPress.comを提供している無料で利用できて、なおかつ導入もカンタンというメリットこそあるのですが、

  • キャッシュプラグインと競合しやすい
  • 対応できるのはメディアライブラリで管理されている画像のみ
  • 高解像度・大容量の画像は圧縮されて画質が劣化する

というデメリットも存在します。

初心者でも簡単に導入できるというメリットは強いのですが、上記3点のデメリットは厳しいという方は他のCDNを採用しましょう。

StackPath

ほかのCDNと比べるとあまり聞いたことがないと思います。

StackPathはCloudflareと同じく海外のCDNサービスで、画像などのリソースファイルのコースが配信に使えます。

かんたんに導入できるほか、画像以外のCSSや音楽ファイルなどもCDNから配信できるようになるので、サーバーの負荷を大幅に減らせるようになります。

CDN導入に特化したサードパーティ製プラグインを導入することができるのか、公式プラグインも用意されているので、社内にWordPressに強いエンジニアがいたらすぐに導入できるでしょう。

手軽さ的にはGoogle Cloud Storageを使う方法と同じくらいです。

Akamai

かなり大規模なウェブサイト(月間1億PVクラス)のWebサイトをWordPressで構築するなら、AkamaiというCDNサービスもおすすめです。

法人・事業者向けのCDNですので決して安くはありませんが、実績はトップクラスで、月間60億PV超えの楽天などでも採用されています。

そのため、超大規模なサイトを立ち上げるのであればAkamaiも選択肢の一つに加えると良いでしょう。

CDN導入はサーバー負荷削減、ページ表示速度の安定化効果だけでなく、DDOS攻撃対策といったセキュリティ面でも役立ちます。

もし、WordPressにCDNを導入することを検討しているのでお有ればぜひ一度ご相談くださいませ。

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